千本倖生社長インタビュー(月刊テレコミュニケーション)

http://www.telecomi.biz/backnumber_tc/interview_tc_0501.htm

eaccessはFTTHへの意欲を見せていたときもあった気がしますが、いまは完全にモバイルへシフトしてますね。

千本 現在の「音声+データ通信」という構図と、新たに生まれるモバイルブロードバンド市場の2つに分ける必要があります。前者では、最終的に1億加入を見込めるのではないでしょうか。その新規加入分1600万と他キャリアからのチャーンユーザーが期待できます。そこへ後者のモバイルブロードバンド市場が立ち上がることで、合わせて、500〜700万加入を参入から5年で達成できればと考えています。

    • すでにADSLからFTTHへのシフトが始まっているという論調もありますが。

千本 そういうことを言っているのは世界のなかで日本だけです。韓国やシンガポールを見てください。光、光と言っている日本が異端児なのです。
 NTTは「2010年までにFTTH回線を3000万にする」と言っているようですが、それはずいぶん前から言い続けてきた計画のつじつま合わせをしているのに過ぎず、明確なビジネスモデルがあるようには思えません。もちろん、FTTHの利点は十分理解しています。ただし、FTTH事業の収益構造はまだ見えていないと判断しています。
 当社でも当然、FTTH事業への参入は検討しています。技術検討も進めており、短期間でサービスを提供できる体制は整っています。しかし、きちんと利益を出すモデルが見えてこない限り、経営の観点からはゴーサインは出せない状況です。

5年でモバイル500〜700万加入ということは単純に計算するとADSL事業よりも大きな規模になりますね。